OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

妙技!除菌消臭霧空中舞踊拳!!

どんよりとした日を多く感じるこの頃だ。梅雨だからか。梅雨だからだろう。オホーツク気団と赤道気団がぶつかり合い生まれる梅雨前線が日本上空に停滞するこの現象は、この時期の風物詩でもある。紫陽花は咲き誇り、かたつむり達は狂喜乱舞しているのだろう。

しかしこの季節は洗濯物を外に干すことが困難になる。すると必然、部屋干しという選択肢を選ばざるを得ない。最近は部屋干し専用の洗剤なんかがあるらしいが、うちにそんな洒落たものはない。通年使う愛用ボールド君だけである。ボールド君は日々の洗濯を助けてくれている。社内で纏わりついた煙草のフレーバーや飲み会の席から持って帰ってきたお酒の臭いなんかをしっかり洗い流してくれる。頼もしい限りである。しかし、そんなボールド君でさえ部屋干しの生乾き臭は防げない。洗った後、干している段階でついた臭いは流石のボールド君も専門外なのだろう。

そんな折に母親が良い物をプレゼントしてくれた。生乾き臭を防ぐリセッシュである。気になる生乾き臭にシュッ!強力な味方を得た。ドラクエⅥならテリーレベルの強力な仲間だ。結局チャモロが一番強いなんていう横槍はこの場合置いておく。

そして今日、朝出かける前にふと気づいた。シャツに憎き生乾き臭が残っていることに。当然、リセッシュをふりかける。胸にむけてシュッ!腹にシュッ!肩にシュッ!腕に脇にシュッ!順調に消臭のプロセスを踏んでいった。体の表面のスプレーが終了したときにふと気づいた。背中はどうするべきか。

自分の体は柔らかい方なので、体を捻って背中になんとかふりかけることは出来るだろう。けれどもそれも一心不乱にしなければ成し得ない。なんとも疲れるし、それにビジュアルも良くない。昼夜通して不細工を振りまいているので朝から不細工なのはぜひとも避けたい。

そこで考えたのは空中スプレーという妙技であった。

空中にスプレーを霧散させてそれをすかさず背中で受け止める。まるでサッカー選手がリフティングする際にボールを首と背中の間に収めるあの動きを彷彿とさせて、非常にカッコいい。気分が良くなる。

そこで、この技をもっと応用したくなった。

確かに上半身への除菌消臭のプロセスは完了したが、まだ下半身が残っている。この技を使い下半身の除菌も完了させるべきだと思った。

再びリセッシュを掲げる。それを中空に3度乱射する。その中へ体を突っ込ませ除菌消臭の霧の中でダンスをする。それは社交ダンスのステップのような規則正しいダンスではない。どちらかというとサンバのような熱く情熱的な感情に体を任せるような乱れ狂う踊りである。だがそのダンスが自分の深層心理のドアを開ける。一種のカタルシスのような効果を感じさせた。そう、その除菌消臭霧のダンスにハマってしまったのである。

空中に向けてシュッシュッシュッ!

その中をシュバババッ!

シュシュッ!シュバババ!

シャバダバ!ドュビドュバ!シュラバンバン!

何度か続けた。完全に我を失い、除菌消臭霧の中を踊り狂うバーサーカーと化していた。

その時、指数関数の如く激しくなる動きに耐え切れなくなった体幹がぶれた。なにくそと必死に堪え、よろめいた体を不規則な動きの中で制御しようとする。浮いた片足を地面にどっしりと押さえつけ、反対の足はバランスをとるため無意識的に振り上げられる。

その時である。振り上げた足の小指を強かに机の角にぶつけてしまった。

この世に生を受けてから早22年。今まで足の小指を強打したことは何度かある。その度に激痛と戦ってきた。しかし、今回の痛みはそれらと比べても前例のない痛みだ。頭一つ抜けている気がした。まるで2016年リオデジャネイロ五輪柔道73kg級における大野将平のような他の追随を全く許さないであろう強い痛みであった。

うずくまり痛みに悶えた。バーサーカー敗れたり。小指は砕けたように思えたが、しっかり繋がっており爪にもなんら異常はみられなかった。しかし焼けるような痛みの波がしきりに押し寄せる。うめき声が漏れた。こんなことになるなら体を捻って不細工に背中にふりかけていればよかった。

後悔に苛まれ悶える背中がひんやりと感じた。

ついに冷や汗まで出てきたかと思ったが、それは時間差で降ってきたリセッシュの涙雨であった...

 

 

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