OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

21歳の時に売り専買った話。

ウイルスが人から人へプレシャスなギフトとしてカジュアルな感じで受け渡されている世界的ディストピアな街東京からこんにちは。皆さまどうお過ごしでしょうか。

ここ最近のコロナウイルスの影響で世界的な混乱が巻き起こっていますが、こんな状況の中でも頑張ってくれている医療従事者や物流関係の皆様には頭が下がるばかりです。ありがとうございます。

 

僕の近況はと言うと最近引っ越しました。冒頭でも言った通りにディストピア東京にこのコロナ渦の中ノコノコとやってまいりました。

3月中旬に引っ越しまして、そこからは引越しのあれこれだったり仕事のあれこれだったりで忙しかったんですが、落ち着いたら東京観光でもしようと思ってた矢先にいつの間にやら緊急事態宣言なんてものが発動されてました。そして、あれよあれよと言う間に自宅待機の毎日。

やられました、コロナの野郎の伏せ罠カードがいつの間にか発動していました。

自宅待機ともなるとやることもないので、日常がヘチマの擬人化かよってくらいスカスカでしてね。なのでブログもサボってたんですが、4月ももう終わってしまうぞってことで焦ってこの文をしたためている次第です。

 

折角東京に越してきたので東京に関するエピソードトークでも書きます。

僕の人生で東京に行った経験は3回ありまして。1回目は中学の時の修学旅行。3回目は今回の引越し。2回目はアレですね、あのー売り専買いにきた時です。

はい。というわけで東京に売り専買いにきたエピソードトークします。必要ないのに身を削っていきます。

 

※ここから先は下ネタ満載ですので苦手な方はご注意下さい。

 

時は遡り、あれは2016年の1月8日。僕は東京の新宿にいた。

新宿に一体何があるのか?そう問われれば答えは一つ、SEXだ。

 

当時の僕は心身共に打ちひしがれていた。意を決して飛び込んだゲイの世界で勢いに任せて初めて男の人と身体を重ねた。

しかしそれがいけなかった。性欲に振り回されるあまりにバージンSEX相手の人選をミスったのだ。

結果として僕は初体験でクンニを強要する男と出会い、命からがら逃げ出すという失敗を犯していた。

くそ、何がクンニだ。こちとら男性器を舐めるのにも勇気がいるってのに、そこから更に飛び越えていわば男性の女性器を舐めるなんて出来るわけないだろ。こうして僕は現在まで続くクンニの恐怖に取り憑かれることになる。

 

この失敗を得て僕は考えた。やはり適当に出会い系で出会った男に身体を預けるのはリスクが多すぎる。一定水準以上の顔面と身体を持ち、かつこちらの要求にある程度従順な男と出会うには...。

 

そうだ、男を買おう。

 

やはりこの世は金である。資本主義のこの世の中、自分の願いを達成する最短経路にはいつも金が横たわっているのだ。

確かに本音を言えばお金をかけずに意中の相手と好きなようにSEXをするのが一番良いだろう。だが、そんな偉業を達成できる顔面偏差値なり行動力を持ち合わせているなら、今頃僕は使用済みコンドームでスイミーが作れている。

贅沢を言わず、ここはクレバーに。とりあえずは最初の男を無かったことにして、自分の望むSEXを形にしよう。その為にはやはり男を買う。うん、それしかない。

 

早速、地元の愛知でそういうお店がないが検索をかける。しかし、どうにも数が少ないしなにぶん料金が安すぎる。当時の僕は恐らく、抜きありのマッサージ店と売り専を区別できていなかったので、その料金の安さに警戒をした。

「安かろうは悪かろう」という至言もある。安い電源タップには発火の危険性があるし、安い風俗というのもまた別の発火要因となり得る。僕は僕のちんちんを薪にキャンプファイアーをする気はさらさら無い。

それに最初のジャイアントステップなのだ。安い売り専で妥協せず、しっかりとしたお店で手厚いサービスを受けたい。

決まりだ。目指すは首都東京は新宿。欲望渦巻くあの街で僕は成功してやる。そうして僕は人生2度目の東京に足を踏み入れたのである。

 

 

当日の朝は念入りにお風呂に入り、念入りに陰茎を洗う。平素はティッシュのカケラが付着することの多い不肖我が息子だが、この日ばかりは輝いて見えた。シャワーのせいか、直近のバージンSEX失敗の涙のせいか。辛い思いをさせてすまないな、ムスコよ。

しかし、失敗を悔やむな。前回は遅れを取ったが今回は万全だ。気張っていけよ。と声をかけるとムスコは小さく頷くように揺れた。

頼もしい奴だ。こうして僕の元を去っていくのだろうか。いや、去っていってもらっては困る。

 

東京までは新幹線を利用する。

家を出ると隣の家の柴犬のタロウがワンワンと吠え、僕と僕の息子の門出を激励してくれているようだった。触りにいったら普通に噛まれた。

新幹線ホームに着くと出発時刻ギリギリだった。遅漏は良くても遅刻は良くない。いや本音を言えば遅漏も良くない。早漏の方が個人的には良い。とりあえず間に合って良かったと胸をなで下ろす。

 

そこから新幹線に揺られること2時間ほど。昼の2時ごろに東京へと到着した。

新宿の売り専には夕方ごろ向かう予定だ。そしてここから新宿までは電車で数十分。そうなれば東京観光と洒落込みたいところだが、実はまだ予約の電話をしていないのだ。

 

全ての男がSOLDOUTになる前に早急に連絡をしなければ。

しかし売り専に電話をかけるところを大勢の前で行うのもなんだが居心地が悪い。とりあえず会話の聞かれない広場のような場所まで移動した。

よし、ここなら...と思い当たりを見回すと、僕の目に交番が飛び込んできた。その前にはお誂え向きに警官数名が屯している。くそ、さすが東京。自由が枯れてやがる。

もしこんなところで男を買うなんて電話をかければ、僕は警官たちにたちまち人身売買の罪で捕まり手錠をかけられ、明日の朝刊には僕の未成熟フェイスがデカデカと載ってしまうだろう。人の純情を弄ぶ公僕共め、その手には乗らないぞ。

 

一目散にその場を去り東京を彷徨い歩いていると小さな公園を見つけた。ここなら周りに国家権力の目は見当たらない。大丈夫だろう。

ベンチにどっかりと座り、スマホで目的のお店のサイトを確認する。

やはりというか何というか、当日に予約を入れようとするのは良くないものだ。他の人が指名していたり、当日指名NGだったりと中々上手くはいかない。それでも当日指名できる男をつらつらと探す。

目ぼしい男のページを開き、写真とプロフィールを確認する。その作業を繰り返し、1人の男に目星をつけた。

名前はジョウくん。顔は沖縄顔で超ソース顔。大変気に入った。

年齢は25歳と表記。つまり実際は30歳くらいだろう。この手のプロフィール年齢は大体 E=mc^2という法則がある(つまりプロフィール年齢の1.2倍が実際の年齢だ)とソープ好きの友人から聞いていたからだ。(今にして思うと男は年齢偽るメリットあまりないので年齢はプロフィール通りだと思う)

決定打としてはプロフィールの質問コーナーで、「性感帯は?」という質問に対し「脇とお尻...(*ノωノ)♡)とわざわざ金玉の顔文字まで付け加えてるのが大変よろしい。サービス精神に溢れている証拠だろう。

キミに決めた!と震えた指で電話をかけるとなんだか優しげなお兄さんの声が受付をしてくれた。てっきりいかついヤクザみたいなおっさんが威圧感たっぷりで出てくるものだと思っていたから驚いた。

 

利用時間は90分で22000円を選択。決して安くはないが門出には相応しい金額とも言える。

時間に関しては、性行為に明るくないのでどれ程の時間を確保すればいいかは迷ったが、

90分もあれば

オープニング→前戯→CM→本番→フリートーク→CM→お風呂→エンディング

くらいの流れは組み込めるだろう。短すぎず長すぎも良くない。90分がジャストだろう。

 

よし、とりあえずは予約を完了し電話を切ると安心感からどっと疲れが押し寄せてきた。しかしまだ安心は出来ない。まだ本番が控えているのだ。

とりあえず予約の時間まで数時間あったので、東京の街をぶらつくことにした。

 

ビックカメラに行ったり駅ビルを回ったりしているうちに小腹が空いてきたので、適当な店で一口餃子とハイボールを胃に入れる。

そして、近くの薬局へと立ち寄った。ここには武器の調達に来たのだ。

折角の東京での売り専。万全の状態で挑むべきだろう。相手もプロとは言え、こちらが手を抜いていい理由にはならない。

 

まず、餃子のニンニク臭さを消す為にフリスクを購入。エチケットとしてこれは欠かせない。まず餃子食うなよ、という話かもしれないがそこはもう勘弁して欲しい。だって餃子食べたい気分だったのだから。

 

次に精力剤。若い時分ではあるのだから必要ないかもしれないが、一応の為購入。どうせならゲージMAXで撃ちたい。ゲージMAX波動拳を売り専の男に浴びせたいのである。

だが、僕は食道と尿道が直結しているのか?って程おしっこが近いので、出来るだけドリンクタイプは避けたい。

現代の科学ではおしっこと射精の両立は出来ない以上、行為中の尿意はそれ即ち破滅、ゲームオーバーを意味する。

色々と悩んだ挙句、『凄十(すごじゅう)』という名の錠剤型精力剤を選択した。『いでじゅう!』みたいで好感が持てたからだ。

 

そろそろ向かうか、といった最中の公園でベンチに座り先程購入した『凄十』を取り出す。

良く言えばゴキブリ、悪く言えばゴキブリみたいな色をした茶色く光る錠剤を4錠取り出す。そうして一気に口に運ぼうとしたら、うっかり1個を地面に落としてしまった。

惜しいが拾い飲みしてお腹を壊しても良くない。仕方ない、1個は東京の発展と向上の為にくれてやることにした。

そうして泣く泣く残った3錠を水で飲み込む。

プラシーボかもしれないが、なんだか力が湧いてきた気がする。足取り軽やかに新宿へと向かう。

 

新宿に着いた当たりからぽつぽつと冷たい雨が降り始めた。濡れるのは股間だけで十分と、上着のフードを頭に被る。長身で猫背の僕がフードを被ると連続通り魔に見えるのであまり被りたくはない。

 

そうして怪しい風貌をした僕が怪しい街を歩いていると目的のビルの前に着いた。

いかにも風俗然とした雑居ビルの風貌になんだか気圧されてしまう。しかしそれではいかんと意を決して店内に飛び込んだ。

 

店内はなんだか小ざっぱりとしたイメージでソファと机が置かれているだけだった。

そして、受付にはなんだかバラモスみたいな風体をした男が無愛想に突っ立っておりかなりビビってしまった。しかし、予約した旨を伝えると一瞬で人懐こそうな表情をしたバラモスへと変化し、揉み手をしながら、こちらですと指名した男、ジョウ君のいる部屋へ案内をしてくれるようだ。

 

部屋へ通される最中、僕は頭の中で予行演習を組み立てる。

プレイに対してはある程度の期待もまた同じくらいの失望も覚悟はしている。しかし一つだけ。たった一つだけ不安が残っていた。

唯一の男性経験の中で植え付けられたトラウマ。クンニのことである。

もし行為中に盛り上がったジョウ君がクンニする事を強要してきたら...僕は果たしてジョウ君の女性器(通称ジョジョ)を舐める必要があるのだろうか。

例えどんなに顔が好みだろうが、ジョジョを舐めるのは嫌だ。理由は単純、汚いからだ。

どんなに洗っていようとそこはうんちと万国旗が出てくる穴という事実は揺るがない。天童よしみも歌っていた、舐めたらアカン〜♪舐めたらアカン〜♪と。

だがジョジョを舐めないことでジョウ君の機嫌を損ねたりしたら。あのバラモスのような男の手でアスファルトにクンニさせられるのではないか。

舐めたくない。けど、もしすげぇ盛り上がってる最中に言われたら。くそ、判断がつかない。

そんな事を考えていると、バラモスは立ち止まり、この部屋ですとドアノブを握った。

答えの出ない事で悩んでも仕方ない。舐めるも人生、舐めないも人生。しかし!俺はいざとなったら人間をやめるぞー!徐々にー!!

僕は覚悟を決めて扉をくぐった。

 

部屋の中はコロ助が5人ほど寝転べそうなほどの広さで、簡易のシャワー室とベッドが備え付けられていた。

既に部屋にいると思っていたジョウ君はおらず、後から来るのでこの部屋で待っていてくれとのことだった。覚悟を決めて部屋に入ったので若干の肩透かしを食らった気分だ。

とりあえずベッドに腰を下ろし、スボンのボタンを外す。ちょっとパンツをずらして試合前の選手のコンディションを確認すると、可哀相に小さく縮こまっている。

大丈夫、お前は俺のムスコなんだからやれるさと指でつついてやると、彼は小さく頷いた。頼れるやつだ。

 

5分ほど待ったところでノックの音が転がった。んもうなんだよどちら様?と慌ててドアを開けると、浅黒い顔をした中背の男が立っていた。

「こんばんは、ジョウです。」

ホームページで見たルックスとは多少違った。宣材写真をプレステ4のグラフィックだとすると、現実はプレステ初期のグラフィックといったところか。

どこかぼやっとした顔の印象だ。ソース顔はいずこへ。しかし、写真と実物が違うからって文句はない。というか選べる立場でもないので。ロードローラーとかじゃなくてちゃんと人間が来ただけでも御の字だ。

二人ベッドの上で向き合う。僕はとりあえず正座をしてジョウ君を見つめた。何しろ売り専は初めてでSEXすら2度目だ。何をすればいいのかも分からない。先攻後攻はコイントスで決めますか?それともジャンケン?とドギマギしていると、ジョウ君がはははと笑いかけてきた。

僕もはははと笑い返す。しばらく愛想笑いのはははが交錯し、やがて彼が顔を近づけてきた。

「今日はなにがしたいですか?」

「あ、こういうの初めてなので、どうすればいいのか分かんなくて...すんません」

とりあえず謝っておいた。こういう時とりあえず謝っておけば角は立たないと知っている21歳であった。

「へー・・・」

ジョウ君は更に顔を近づけてきた。その距離わずか1センチ未満。ファミマの隣にファミマが建つより遥かに近い距離だ。

(これは、ちゅ、チューをしろってことですよね...村上龍先生...?!)

村上龍からの返事は待たずに、僕はジョウ君の土煙色のルージュの上に恐る恐る唇を重ねた。

(やわらかい...柔軟剤でも使っているのか...?)

唇のぷっくりとした肉感に惚けていると、なにかヌルヌルしたものが口の中に入ってきた。一瞬、吸血ヒルかと思ったが、それはジョウ君の舌であった。

た、体液が入ってきた...!と妙な興奮を覚えながら、僕も意を決して舌を彼の口の中へ交換留学させる。

しかし、あまり長いこと滞在させるのも迷惑だと感じ、入れてすぐ引っ込めてしまった。いや、ただ怖くて引っ込めました。恐怖に負けました。私の敵は私です。

しかし、キスってのは前戯の中においても特別なものであるらしく、今初めて会った人としてもそこまで興奮はしなかった。やはりビジネス感は拭えないのだろう。高校時代に誰もいない教室でこっそりとするキスがキスとしては最高だ。

しかしもう戻れない、もう帰れない、さらばやさしき日々よ。僕が選んだ売り専という道なのだ。このまま進むしかない。

 

数秒後、僕らは唇を離した。そしてジョウ君の「パンツ脱ぎます...?」という言葉に僕は「はい...」と小さく答える。

相手に脱がしてもらうほどの要介護度ではないので、僕はひとりで恐る恐るズボンとパンツを脱ぐ。そうすると僕のムスコがふてぶてしくもその姿を現した。

「一回拭かせてもらいますね」

彼は手提げからアルコール消毒シートを取り出すと、僕のモニュメントとその周辺を拭きあげる。ガソリンスタンド店員のような慣れた手つきで拭いて頂いてるとは言え、やはり恥ずかしさはある。

そうしていると僕のムスコはその羞恥心に反応したのか2000年代前半のライブドアのように急成長。

勃つかどうか不安だったが、僕のムスコはちゃんと仕事をこなしてくれた。偉いぞ。

 

「勃ちましたねー...大きい...」

聞きました奥さん?大きいですってよ。そうです。僕のは大きいのです。と晴れ晴れした気持ちでいるとムスコも嬉しかったのか、前後に揺れている。

そして、彼は僕の屹立したガイアを片手で掴んだまま、口にガポっと咥え込んだ。

人生二度目の衝撃。本当にフェラチオされてるよ、という非日常感が僕をより興奮させた。

それに加えてジョウ君はジュポジュポとイヤラシサウンドを5.1chサラウンドで鳴らし、僕の五感を刺激してくる。なんだか夢みたいだ。誰か僕のちんぽをしゃぶって夢かどうか確かめてくれよ、あっいけね~もうしゃぶられてるんだった~と陽気な事を考えるほど、夢心地を味わう。

 

しかし、ジョウ君の追撃は止まらない。次は僕の金玉をじっとりと舐ってきた。悪徳社長がリムジンでの移動中、指でクルミをいじるかのようなその感覚に僕は「おぉ~...」と感嘆の声を漏らす。

ノリにノッたジョウ君はフェラチオと手コキの合わせ技も披露してくれた。

なんて健気な人なんだ、こんな俺のために...と感動していると僕のムスコの様子がおかしくなり始めた。

まだ挿入というメインディッシュを残しているというのに、僕のムスコは射精のシステムをオールグリーンにしていつでも発射OKとしていた。

しまった、判断を委ねすぎたかと思い射精の発射権限を脳に戻そうとするもムスコはもう我慢ならんと発射権限を頑として渡さない。

しかしムスコに2発続けて出せる能力があるとは思えないし、ここは一旦落ち着いてあっ...出ました。

ごぼっごぼっと試験管の中から人造クリーチャーが誕生する勢いでジョウ君の口内に発射される百億の命たち。

 

しまった、意図せず口内射精してしまった。口内射精OKのお店だったか?もしかしたらほんとにあのバラモスのような店員にアスファルトにクンニさせられるかも...なんて憂慮していると、ジョウ君は慣れた手つきでシャワー室でうがいを行っていた。

綺麗さっぱりしたところで戻ってくると彼は

「早かったですね。」

とイタズラっぽく笑った。

不甲斐なさに赤面していると、ジョウ君はとりあえずお話でもしましょうとベッドへ誘ってくれた。

しょうがない、ピロートークを前半に持ってきてとりあえず回復を待とう。臨機応変に対応出来るってのも見せ付けてやらにゃならん。

僕はジョウ君とベッドに入り、色んな話を展開した。持ち前のホスピタリティ精神から喋らなきゃという気持ちが先行し、しなくていい話までしていた気がする。

 

そうして僕がメタセコイヤ新生代から存在する植物なんですよ、という話をしていたところでタイマーが鳴った。90分終了のタイマーだ。

あろうことか僕は1時間以上も話し続けていたらしい。やってしまった。綿密な計画が無駄話ですべて消化されてしまった。

後悔が多く残るがここで駄々をこねても、それこそアスファルトにクンニだろう。僕は上着を羽織り、ジョウ君連れ立って部屋を出た。

ジョウ君はエレベーターの前まで見送りにきてくれた。

「良かったです。ありがとう。」

なんて形式的なお礼を言い、僕は再び新宿の街に放り出された。

 

射精した疲れやプレイの後悔など、様々な要因で僕はすっかり抜け殻のようになり、下手な奴が操作する3Dアクションのキャラのように何度も肩を壁にぶつけながら予約していたホテルへ向かった。

部屋のベッドに辿り着くと、僕は肩を落として座り込み、ちらとズボンを開けムスコの様子を窺う。

ムスコは満足したようにふらふらと揺れていた。こいつめ...けど良く頑張ったな、またよろしくと声をかけてやる。

今の心理状況ならジョジョを舐めるのも出来ちゃうかもしれない。いや...やっぱジョジョは無理だな...と思いながら僕は身体をベッドに預けそのまま深い眠りに落ちていくのだった。