OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

W杯よ、ゴールデンタイムにやってくれ

朝日が昇るから起きるんじゃなくて

目覚めるときだから旅をする

これは吉田卓郎の「人生を語らず」の一節だ。朝日に起こされるような受動的な起き方ではなく、目覚めるべきときに目覚め能動的に旅に出る。誰に媚び諂うわけでもなく、自分の意思で自分の旅を始める。エネルギーに満ち満ちた良いフレーズだ。

反転、自分は朝日が昇るから、朝日が訪れてしまうから起こされる。そんな受動の極みのような日々を送っている。それもこれもワールドカップを見ているせいだ。

ロシアワールドカップ。近そうで遠いロシアで行われているサッカーの一大祭典。一言でロシアといっても広いもので、試合が行われる会場によって4~7時間の時差が存在する。4~7時間だと日本での放送時間は23時~1時ごろ。ぎりぎりリアルタイムで見えないこともない。正確に言えば中継によりリアルタイムではないのだがそこらへんは割愛だ。そのワールドカップを見ているせいで最近の睡眠時間は最近の行政よろしくコンパクト化していっている。

朝日に起こされ社会の歯車に背中を押されてベッドから這い出る。寝不足の頭を振ってどうにかこうにか今日を生きる活力を見出す日々である。なにもかもサッカーが面白いのがいけない。今回のワールドカップ、初戦こそモサっとした試合だったが、最近の試合は概ねきりっとした印象の試合が多い。悪く言うと胃もたれする試合が多い。それ故自分をテレビに釘づけ、睡眠の障害になっているとも言える。

サッカーはラッキーパンチがあり得るスポーツだと感じる。実際に競技をやっていた訳ではないので素人考えで申し訳ないが、「○○の奇跡」とか「××の悲劇」とかがサッカーにやたら多いのがその裏づけといえないこともない。ラグビーとかアメフト、自分のやっていた柔道もある程度実力どおり、つまり下馬評どおりに試合が動くといっても過言ではない。ラッキーの要素が試合にほとんど介在できない。だからこそ、南アフリカを下した日本ラグビージャイアントキリングとして強いインパクトを残したのだ。

サッカーは下馬評どおりに試合が運びにくい。これがサッカーの魅力だと思う。そしてサッカー観戦は面白い。どんなプレーも結果もサッカーらしさがある。つまりどんなプレーや結果になっても面白いのだ。

守備が堅いチームがパスサッカーのチームと対決して見事少ない点差で守りきる。サッカーはおもしろいなぁと感じる。

逆にパスサッカーをする攻め攻めのチームが守備の堅いチームを見事攻略し、大量得点をあげて勝ったとする。サッカーはおもしろいなぁと感じる。

幾度となくゴールを脅かされながらもすれすれのところで防ぎ続けて、たまたま放り込んだロングボール一本がFW1に当たってゴールにコロコロ入っちゃったとしても、サッカーはおもしろいなぁと感じる。

下馬評どおりにいかないというワクワク感があるからこそ、サッカーはどんなプレー、結果になってもおもしろく感じる。ずるい。サッカー、大変ずるい。

しかし、おもしろいのだからしょうがない。自分がそう思ってしまうのだからしょうがない。しかし、こう連日連夜おもしろくても見てるこっちが体力を消費してしまう。新入社員にして睡眠不足が続いていてもあまりよくないだろう。自らの意思で清々しい朝を迎えるべく、サッカー観戦はそろそろ録画に切り替えようと思う今日この頃。

 

人生を語らず

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