OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

MDノスタルジア

久しぶりに実家に帰り探し物をしていた。ゲームのポイントを引き換えるチケットを探すために部屋をひっくり返していた。買ったときに引き換えておけば良かったのだが、喧騒と怠惰にその意思も攫われた結果、今やチケットは部屋の置く深くに眠っている。そろそろ有効期限が切れることを思い出し、今になって大捜索中なのである。捜索のついでに部屋の掃除も平行して行った。出てこればラッキー。出てこなくても部屋が綺麗になったのだからその結果も受け入れられるだろう。

黙って掃除するのもなんだと思い音楽をかけることにした。自分の部屋にはコンポが置いてある。最近の音楽のトレンドは耳元で音楽を聴くことだろう。そのトレンドに真っ向から中指を立てる存在、ONKYOのCD・MDコンポだ。

音楽をかけようといってもCDは散々聴いたものばかりだった。どうしようかなとガサゴソ探っていると、ゲームボーイのカセットに紛れてMDが大量に出てきた。

MD。ミニディスクの略だったろうか。自分が小学生の頃にこれで音楽を聴いていた記憶がある。しかし、あくまで自分の世代はCDが主流だった。MD衰退の時期に自分は音楽に触れ始めたのだと思う。

となるとこのMD群は誰のだろうか。親のものが自分の部屋に紛れていたのだろうか。しかし良い機会だ。聞き飽きたCDより未知のMDだ。ラベルに何も書かれていないのでどんな曲が入っているのかも全く想像できない。ドキドキしながらMDをコンポに突っ込む。

コンポもコンポで古いものだから機嫌が悪いと読み込まなかったりする。その不自由さも少し嬉しかったりする。現代の利便性の下積みをみているようで、なんとも言えない懐かしさを感じさせる。ファミコンのカセットを読み込ませるように、息をフーフーしたりしてコンポのご機嫌を伺いながらなんとかMDを読み込ませる。

なんの曲が流れるかワクワクしながらMDのロードを待つ瞬間の愛しいことって言ったらない。流れてきた曲はどれも聞き覚えはあるが、どれもうろ覚えの曲ばかりだった。スピッツだろうか、次はポルノグラフティか。自分がリアルタイムで聞いていた歌ではないが、古いコンポを通して流れてくる音はなぜだがとてもノスタルジックに聞こえた。アルバムを丸々入れたであろうものや、自主編集で色々なアーティストの曲を突っ込んだものもあった。賑やかな曲の後に大人しい曲が流れたり色々忙しなかったがその節操のなさも、作った人間の個性がみえて楽しいと感じた。

ノスタルジーを音符にして波の音のように聴いていたらあっさりチケットは見つかった。ポイントの引き換え期限は切れていた。

 

 

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