OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

GAP in the NightClub.

過日、朝早く出勤している時の事だ。横断歩道で赤信号を待っていたらキャバクラ出勤帰りのお姉さんを見かけた。露出の多い服にキメキメの髪。絵に描いたようなキャバクラのお姉さんである。

 

キャバクラのお姉さんというか水商売で働く人は凄いと思う。水商売で働く人たちはその働く空間においては女優又は俳優になりきらねばならない。おっさんのお金を夢に変えなければならない。一人の人間としてではなく、水商売に従事する人間として。ある程度の作法と少なからずの個性。それらを両立しながら夢を見させなきゃいけない。露出の多い服を着ていたとしても、人間性の露出は抑えなければいけない。夢の為に演じる事をしなきゃいけないのだ。

 

そんな事を考えていると信号は青信号に変わりキャバクラ帰りのお姉さんは歩き出す。

ふいに足元を見る。そこにはニューバランスのスニーカー。

その瞬間、自分はドキリとした。顔やフェロモンに惚れたのではない。その人間味の露出に惚れたのだ。

きっとヒールが辛かったのだろう。サラリーマンがネクタイを外すが如く、彼女もヒールを脱いでニューバランスに履き替えたのだろう。演じ終えた女優の素顔を見た。すっぴんのニューバランス。かかとのくたびれ方からして結構履きこんでいると見える。

 

自分はこういう公から少し私がはみ出す瞬間がたまらなく好きだ。厳しかった上司が飲み会の席で砕けた時のような、学校の先生を休日の飲食店で見かけた時のような。この普段とは違うギャップっていうものが愛おしくてたまらない。

こういうのをギャップ萌えというのだろう。普段の一面と意外な一面の差が大きければ大きいほど相手に強い印象を与えれる。

その人に多面性があればあるほどそれはその人の魅力に繋がる。

多面性ある人間になっていきたいですね。水商売の方から学ぶことは多いなと感じた朝であった。