OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

覆水お盆に返らず。

お盆。ニュースではUターンラッシュの渋滞が重篤化しているとのことだ。50キロもの渋滞に巻き込まれた人達の気持ちを想う。こういうニュースを見て毎回想うのは尿意と便意ではあるが。どうするのだろう。便意はどうするのだろう…

例にも漏れず...あ、うんこは漏らしていないよ、例にも漏れず自分も帰省をしてきた。現住所は愛知県名古屋市の端の端である港区だ。日光川のギリギリ内側という徳俵に助けられて名古屋市の仲間入りを果たしているしょっぱいアパートに住んでいる。そこから愛知県春日井市へ。港区が三重県との境界ギリギリならば、春日井市岐阜県との境界ギリギリだ。言わば端から端までの移動、三重から岐阜までの移動といえる。

しかし、実際はそんなに大層なものではなくて車で1時間半ちょっと。帰ろうと思えばいつでも帰れる距離に我が実家はある。

盆の帰省といったら、旧友と遊びに行ったり実家でゴロゴロとしたりといったものが想像されるが、我が家の帰省は少しスタイルが異なる。勿論、旧友との遊びもあったのだが自分の帰省にはそれ以外の明確な目的が存在する。なんと我が家系、それなりの血筋の分家らしくお盆という霊験あらたかな時期には本家筋の方々のお墓参りイベントがあるのだ。

それなりの家系と言っても、我が実家は分家の中の分家らしく当該イベントへの参加率は悪いのだが、今年はなにかの節目だったらしく自分達にもお声がかかったというわけだ。何年かに一度しか会わない親類など、ほぼ赤の他人な訳で。粛々とお墓参りイベントを遂行し、自分も名古屋市へとUターンダイブ。

数ヶ月前に越してきた現在のマイホームタウンは、既に安らぎを覚えつつある。むしろ、今回帰省した実家のほうがアウェー感があったくらいだ。ああ、大人になったんだな...なんて夕暮れにつられてセンチメンタルな気分でさすらいながら晩御飯の材料なんてさすらいとは程遠い現実を買って愛知の端から端へと帰宅した。

帰省する前に我が家全体を綺麗にして出てきたから、迎えてくれた部屋はとても綺麗なものだった。なんたって張り切って冷蔵庫の中も掃除したのだ。綺麗じゃないわけがない。

気持ちのよい部屋の出迎えに満足しながら、買ってきた食材を冷蔵庫につめようとした時に気づいた。

 

冷蔵庫が開けっ放しになっていることに。

 

お盆。詳しくは知らないがあの世とこの世が近くなる数日間らしい。合わせてうちの冷蔵庫も外界と近くなっていたらしい。常温の牛乳。芳しい香りを放つヨーグルト。なにより霜が冷蔵庫内に満ち満ちている。お肉以外に降りる霜なんてロクなものではないと思わせてくれた。

ダメになった食材も、名家のご先祖様達もあの世からきっと見ててくれてるんだろう。自分のこの生き様を。

盆 this way.