OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

King&Prince~ふわふわ王子様キラキラポップスを添えて~

King&Princeというグループをご存知だろうか。

ご存知ではないのなら、これを知るきっかけにしてほしい。

King&Princeとは、今年5月にデビューしたばかりのジャニーズ事務所所属の6人組男性アイドルグループのことである。

皆さんはジャニーズ好きだろうか?僕は好きです。男色の目覚めは櫻井翔だった自分にとって、ジャニーズとはもはやセックスシンボル。世界にとってのマリリン・モンローが、自分にとっては櫻井翔なのだ。

セックスシンボルパーティー状態であるジャニーズから、ジャニーズWEST以来の新グループが誕生した。その名もKing&Prince。通称「キンプリ」。先述の通り、去る5月にデビューシンングル「シンデレラガール」を発売したキンプリ。今回は遅まきながらその感想を綴るブログだ。

そもそもである。デビューシングルとはキャリアのスタートとなるため、どんなアーティストにおいても大切なものである。しかし、ジャニーズのデビューシングルとはその中でも更に特別な意味を持つ。

古今東西、ジャニーズのデビューシングルは名刺代わりとしてそのグループの代表曲となっていく。つまり、世間への認知とともにどのようなグループ性を持つのか、これからどのように売り出していくかの絶対指標となる。

Kinki Kidsが「硝子の少年」でバラードを打ち出したように、嵐が「A・RA・SHI」でHIPHOPを打ち出したように、KAT-TUNが「Real Face」でロックを打ち出したように。いわゆる持ち味がデビューシングルでは色濃く出る。そしてそれを支柱にこれからのメディア戦争を戦っていくわけだ。

更に、当のアイドル本人たちにとってもデビューシングルは当然に特別だ。古くは5歳にも満たない頃から、ジャニーズJr.としてデビュー組のバックで踊ったり、ドラマや舞台に出演したり、自分たちメインのコンサートを開いたりする子もいるわけだが、世間一般にとってはデビューシングルをもって顔見せとなる。Jr.時代の苦労、葛藤、デビューに際しての緊張、不安。その全てを含めての華々しいデビューなわけだ。可愛い顔のアイドルの裏の心情を察せずにはいられないだろう。

そんなデビューシングルなわけだが、今回はジャニーズ事務所からの全面バックアップを受けての満を持しての発売となっている。

その一つ目の理由として、King&PrinceはユニバーサルJに新しく設立されたJohnnys' Universeが所属レーベルとなっている。既存のJ StormやJohnny's Entertainmentではなく、King&Princeのデビューのためにわざわざ外部にレーベルを立ち上げている。ここにジャニーズ事務所の、というよりジャニー喜多川の力の入れようが窺える。

外部レーベルを立ち上げるメリットとしては、レコード会社の持つ人脈や音楽性を取り入れた楽曲制作が出来るという点にある。ユニバーサルといえば、スピッツ福山雅治Perfumeや数多くのロックバンドが所属している。というか、有名どころのほとんどがユニバーサルといっても良いかもしれない。そのぐらい大きなレコード会社である。こんな広い音楽の土壌があるレーベルに所属するKing&Princeのこれからの音楽性はジャニーズの楽曲厨としては期待値が最早天を突く勢いである。

二つ目の理由は、デビューシングル「シンデレラガール」のクレジットにある。

作詞:河田総一郎、作曲:河田総一郎佐々木望、編曲:船山基紀

もう凄い。

作詞作曲は、欅坂46乃木坂46Little Glee Monsterなどに楽曲提供をしている河田総一郎佐々木望の両名である。最近の若者の琴線をバシバシ叩いているイケイケの両名である。

編曲は船山基紀。見たことあるなという方も多いのではないのだろうか。古くは沢田研二勝手にしやがれ」やC-C-Bの「ロマンティックが止まらない」などの大ヒット曲を生みだし、ジャニーズにおいてもTOKIO「AMBITIOUS JAPAN」やKinki Kidsの「ジェットコースター・ロマンス」を手がけている日本の音楽界のレジェンドと呼ばれる存在である。

最早、このクレジットだけでジャニー喜多川が如何に本気を出したか分かって頂けるだろうか。本当の本当にジャニー喜多川の虎の子、それがKing&Princeなのである。

さて、ようやくその音楽性に触れていこうと思う。

King & Princeのデビューシングルの特徴を端的に表せば、ふんわり王子様キラキラポップスである。端的に、と言っているがこの一言に終始しているかもしれない。ふんわり王子様キラキラポップスである。

ほんとに一度聴いてみたら分かる。爽やかさときらめきが多くを支配する王子様ワールドである。しかし、嵐や関ジャニ∞に慣らされたジャニーズ平成初期世代の方々には、これは最初物足りなく感じるであろう。もっと、バカっぽさを...もっとエグみを...と求めてしまいそうだが、ちょっと待ってほしい。これはKing&Princeである。その名の通り、絵本の世界から飛び出してきたような王様や王子様が奏でる音楽なのだから、バカっぽさはコンセプト違いである。

ふんわり王子様キラキラポップスといえど、ただそれに終わっていないのがジャニーズのクオリティの高さである。随所に散りばめられたウインドチャイムや鐘の音は、音楽の中に丸く収められている。ストリングスの伸ばしやピチカートは、耳をひきつける音として際立っている。キラキラサウンドの中でも、それぞれの音が嫌味なく聴こえるのは正にプロの技であろう。

先述の通り、2000年代のジャニーズである嵐や関ジャニ∞はその楽曲の中にどこかとんちきさを表していたのだが、2010年代のジャニーズ、Kis-My-Ft2Sexy ZoneA.B.C-ZジャニーズWESTの四組はまた別のテーマを持っていた。彼らは、楽曲の中に向上心や時代へのアンチテーゼの込めて歌っていた。自分達自身に向けたアンセムがテーマにあったように思う。

そんなジャニーズの流れの中で2018年にデビューした彼らは、王道の王子様ポップスなのである。そう、王道なのである。ジャニーズらしくないをアイデンティティとした2000年代からの流れの中で、本来のジャニーズを再定義してくるかのようなファンタジーな王子様路線。

時代に求められるエンターテインメントを信条とするジャニーズが、ここにきて一周したジャニーズらしさを打ち出してきた。そして当然のようにKing&Princeはヒットしている。彼らは正に時代が求めたアイドルと言えるのだろう。

そしてメンバーの歌唱力にも注目したい。このグループ、歌唱力のレベルが高い。強欲なファンである自分としては、一人くらい下手なメンバーを求めてしまうのが正直なところだ。しかし、上手い。安心してソロパートを聴いていられる。顔面偏差値が高いと言われるKing&Princeだが歌唱レベルも高い。ポテンシャルの高さがものすごいことになっている。

なんと完璧なことだろう。完璧なことはこの世に無いと言われているが、完璧な王子様は存在しているのである。そう、King&Princeである。これからも彼らの王道に大変期待が持てる。

 

シンデレラガール(通常盤)

シンデレラガール(通常盤)

 

 

 

シンデレラガール(初回限定盤A)(DVD付)

シンデレラガール(初回限定盤A)(DVD付)

 

 

 

シンデレラガール(初回限定盤B)(DVD付)

シンデレラガール(初回限定盤B)(DVD付)