Gotta get down on Friday!!
金曜日。
それはサラリーマンのサラリーマンによるサラリーマンのための曜日である。いわゆる華金。
その日に労働者たちは街に繰り出す。一週間で溜めたストレスやら何やらをお酒と共に流し込み、吐瀉物と共に吐き出す。自傷行為だ。まさに自傷行為と言えるものだが、その自傷行為から何が生み出されているかを自分は未だ知ることができていない。
そんな自分も時々街へ繰り出すお供に加わる。街へと大挙する群衆の一部分となって金曜日を過ごす。
しかし、アレはダメだ。いつもダメになる。お酒に弱いのが起因しているのか分からないが、華金の翌日は大抵亡き者となってしまう。酒と週末のカクテルは治安を最高に悪化させる。
道の真ん中に倒れこむ彼、トイレから出てこない彼、しゃがみこむ彼女、千鳥足の彼女。華金のお酒の場に秩序なんてものはあったものじゃない。秩序のない団体、個人がそれぞれ秩序なく乱れる場、カオスである。応仁の乱を中6日で繰り返しているようなものだ。これには日野富子も顔が真っ青であろう。
そんな大仰な乱が起こせるのも翌日が休日であってこそだ。しかし、大抵の社会人は週5日働いて、週2日休む。たった2日の貴重な休みだ。ならば金曜日は、しっかり帰ってしっかり寝る。そして完璧な体調でウルトラ満ち足りたホリデーをエンジョイするという発想に至るべきだ。
しかし世はそうならない。自分もそうはならない。なぜ休日前の退勤後はあんなに浮き足立って、タダでは帰りたくなくなってしまうのか。コレガワカラナイ。
休日前の飲み会でいくつの休みを無駄にしてきただろうか。せっかくの休みをプラスに持っていく休みにしようとせずに、マイナスからゼロに持っていくためだけの休みにして終わらせてしまう。あの虚無感。あの言い表しがたい哀しみ。絶対に同じ轍は踏まないと決めても、結局同じ足跡に踏み入れてしまう。
飲みたくないとは言わない。むしろ飲みたい。積極的に飲みに行きたい。だがもう少し穏やかな、まともな乱痴気騒ぎをしたい。まともじゃない乱痴気騒ぎでは、当日から翌日にかけてのダメージがでかすぎる。
夜の街の誘いとお酒の効力に吸い込まれることなく、十分な幸せとカタルシスを得られる画期的な乱痴気騒ぎはないだろうか。探していきたい。丁度良い塩梅を。
華金を冷静に、他の曜日から立ち返り俯瞰してみると金曜日というのはあまりに雑多で、瞬間的なエネルギーが爆発している。どうか計画的な、建設的なエネルギーの消費を願う。少なくとも翌日に響かないエネルギー消費を。
これらの課題は次の金曜日の自分に託したい。次こそは最高の週末を。