OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

鼻くその話

鼻をほじるのが好きだった。

鼻くそはほこりを吸い込むたびに生成されるらしい。鼻くそが鼻の粘膜を塞いでいるときにそれを取り除く瞬間の清涼感といったらない。ミンティアスーパーミントを大量に摂取した時の感覚に酷似している。どことなく風が吹きぬけ、肌をすべっていくような感覚を残す。と、錯覚するほどだ。要はやみつきになる。

この癖は幼いころからあった。まだ物心ついていない時は人目を憚らずほじることもあったらしい。自我が芽生え羞恥心が生まれてからは人目を憚り、周りに誰もいないことを確認してからほじるという可愛げのある行動をとっていたものだ。

やはり幼少のころから、鼻くそを取り除いたときのその爽快感を目的にしてほじっていた。取り除かれた後の鼻腔で新しい空気を吸い込む。その瞬間の感動といったらなかった。世界にはこんなに美味しい空気があるのか!鮮烈だった。

修学旅行の写真かなにかで鼻ほじプライベートタイムを全校規模で晒されたこともあった。自分はどこ吹く風であったが、何よりも親が悲しんだ。

その小中学生時代である。その期間、自分はよく風邪をひいていた。年4,5回だろうか。今思うと休むほどではないが体調を崩すことはままあった。体は大きいのに、体は弱いというのが非常に悔しかった思い出がある。

ここで鼻くその話と繋がる。満を持して。その体調不良の原因は鼻ほじりにあったと最近マジで思っている。

鼻の穴とは粘膜である。喉にウィルスが付着したら風邪をひく。これは自明の理だ。ならば、鼻の粘膜はどうか。鼻の粘膜は触れられる粘膜だ。泥のついた手。菌のついた手。これらで鼻をほじることは菌の進入を快く受け入れているようなものだ。完全に風邪待ったなし。

自分が快感を求めて行っていた行為が、他方風邪を引き寄せていた。恐ろしい事実だが、これもまた世の必定なのかもしれない。鼻をほじる行為は勿論褒められた行為ではない。それを戒めるための神の罰か、悪魔の悪戯か。なんにせよ衛生状態は気にしたほうが良いのだろう。

今、自分は大人になった。大人になったことで、分別と知識がつき鼻ほじタイムをコントロールできるようになった。相変わらず鼻をほじったあとの爽快感は忘れられないが、TPOと衛生状態を加味して鼻ほじタイムを設けている。そうすることで風邪をひく回数が減ったように感じる。粘膜が守られている感じがする。

本当はこんな恥ずかしい話をネットというパブリックな場所でするべきではないとは分かっている。しかしこの仮説を思い当たった瞬間、書かずにはいられなかった。晴天の霹靂。しかし見返してみるとやはり恥ずかしい。穴があったら入りたい。

 

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