OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

君のスウィートスポットを探す

ちょっとエッチなタイトルで恐らくTwitterに投稿する時の煽り文もちょっとエッチな感じになっているだろうが、申し訳ないことにそこまでエッチじゃない。蛇口の話である。

最近、蛇口をひねることがなくなったと感じる。公共のあらゆるトイレにセンサー式の蛇口が整備されてきたためだ。蛇口ないしノブを捻って水を出すのは家くらいなものだろう。そんなライフスタイルがもはや現実のものとして存在している。手を近づければ水が出て泡が出る、更にはジェットタオルなんてもので手も乾かせる。全てが赤外線によって管理されている最近のトイレ事情には目を見張るものがある。何にも触れることなく一連の動作が完結してしまうのだ。一昔の人が見たら魔法かなにかだと思うだろう。

便意や尿意は自分のコントロールできないところから降ってくる。その度に様々なトイレに入る。用を足して手を洗う。もちろん蛇口はセンサー式だ。手をかざす。

この瞬間。この瞬間である。はたしてどれだけの人間がすんなり水を出すことが出来るだろう。センサーのスイートスポットを的確に当てることができるセンサーの神に愛されしセンサーの申し子が世の中にどれだけいることだろう。

今まで自分が付き合ってきた蛇口の数は計り知れない。その度に「ここか?ここがいいのか?もっと奥?それとも浅め?どこがいいんだ?」なんて調子で無機物の急先鋒である蛇口とイチャイチャし続けてきた。目を瞑って自分と蛇口のイチャイチャを鑑賞したら、きっとそれは恋人同士の夜の営みにしか聞こえないだろう。心なしか蛇口の形がいやらしく見えてくる。ナニに見えてくる。みんな大好きナニに見える。ひとしきりイチャイチャした後に、やっとこさセンサーのスイートスポットを見つけたと思ったらまたすぐ水が止まる。また手を引っ込め手を再び差し込む。そんな前後を繰り返しているうちに、楽しくなってくる。これはアレだな。ナニが具合良く入らなくて四苦八苦してる状況に似てるな、なんて思ってニヤつく。しかし我に返って虚しくなる。なにやってんだろって悲しくなる。そんなエブリデイ。

会社でよく使うトイレは大体決まっている。そこの蛇口のスイートスポットは長い付き合いなので良く知ってるつもりだ。彼氏みたいなものだ。しかし、たまに違うトイレに行って別の蛇口に浮気するとそいつはまた違う場所で反応する。困ったものである。そこで蛇口にも個人差、いや個口差があると知る。ちょっと奥の方で反応するやつ、浅いところで反応するやつ、みんな違ってみんな良い。

隣でここの蛇口初心者の子が俺の彼氏蛇口と一悶着繰り広げている。心の中でアドバイスをしてあげる。そこじゃないよ。もっと奥のほうでそいつは反応するよ。少し微笑んで自分は側室的な存在の蛇口のスイートスポットを巧みに突き止め颯爽とトイレを後にするのだ。

俺にもあんな時期があったな…なんて感傷に浸ってほくそ笑みながら。

さらさらと書いてみたが、今日のブログ大変気持ち悪い。