OTNK日記

20代。ゲイ。種々雑多な日記。

VRAV(ゲイ向け)体験レポ

VRのAVがエロすぎて思わず外出先でシコっちまった...」

そんなことを幼馴染のKがTwitterで呟いていた。大の大人が全世界に向けて出先でシコったことを恥ずかしげもなく報告してしまうほどの力がVRAVにはあるらしい。少し興味をそそられた。いや、かなり興味をそそられた。

しかし、Kは異性愛者であるかしらして奴の言うVRAVはもちろん男女ものである。マイノリティである我々ゲイ業界、そんなニッチの塊である僕たちにVRAVなんて最先端でエポックメーキングな代物があるわけ...

ありました。

Twitterでフォロワーに聞いてみたらあるらしい。というわけで今回はVRAV(以下VRと表記します)の体験レポブログだ。みんな!ズボンを脱ぐ準備は出来たか!!??

 

早速、ハンクチャンネルさんにあるVRを3本ほど購入して見てみた。感想としては、「平均すると相当エロい」である。僕の下半身が「これはヤバイぜ!」とプライマルスクリームをあげ狂喜乱舞するシーンもあれば、VR独特の雰囲気に思わず笑ってしまうシーンもあり、それらを足して2で割り通常のAVと比べた感想を述べると「平均すると相当エロい」になる。つまり、安定感はないがエロいとこはとことんエロいということだ。

 

今回は、1本目にみた『ガチムチエロボディ!!海陸(かいり)くん22歳!!チンコも飛び出す3Dオナニー!!!!』を中心に詳しいレポを書いていこうと思う。

 

https://www.hunk-ch.com/movie_detail.php?code=RB3D-0001


まず、VRの醍醐味はなんといっても男優(海陸くん)が近くにいるという状況を作り出し、そこに没入できる点だ。通常のAVは、カメラマンが撮影した映像を見て、メインの男優が犯されているのをメタ視点で観測し、こいつはエロいと認識し、然るべきタイミングで処理をするのが常だ。

しかしVRはこれの全くの逆。僕たちがAVの世界に没入していくことができるし、作り手もその意識を持って作っている。なので、メタ視点は一番の邪魔者になる。

ここら辺の事情から、観賞に当たっては早送りなどの外界からの操作は出来るだけ行わないほうがいい。現実にはそんなことは起こらないからだ。

VRゴーグルスマホから外してシークバーをサッと動かせば、海陸くんをいきなり全裸にさせることは可能だ。だが、そんなことをするなら黙って通常のAVを見ていたほうがいい。VRは我慢できる大人の為につくられたものだ。コース料理をいきなりメインから食べようとするのは大変なマナー違反だと思いませんか?

 この海陸くんのVRも前半は普段であればはすっ飛ばしてしまうような会話のシーンなんかがある。しかし、VRだからこそこんなマニアしか好まないようなシーンにも大きな意味がある。ここにかける時間は、僕たちを海陸くんとの濃密な空間に没入させる為の重要な仕掛けなのだ。

 

ここまで書いて分かった。VRの世界観は落語の世界観と非常に似ている。

落語の世界においても噺家の力量と同じくらい必要とされるのが、観客が落語の世界にのめり込んでいく主体性だ。

落語の面白さってのは噺家の世界に引き込まれて、またこちらから入り込むことで初めて分かってくる。双方が維持する世界で笑ったり興奮する世界を楽しむ。そこに自分から俯瞰して滑稽だなとメタ視点を取り入れるのは何よりの愚行。

それに最初は面白くなくて、服を脱ぎ始めたところから面白くなるところも落語とそっくりと言える(ここが言いたかっただけなのかもしれない)。

 

さて、前半からのシーンですっかりVR世界に没入し、海陸くんとのデートを楽しんだ後はやっと本番。

遂に、海陸くんが脱ぐ...!!

すっかり世界に没入している僕は、恭しく服を脱ぐシーンで興奮しまくる。正直、ここが一番興奮しました、はい。

 

歌人雪舟えまが小説『幸せになりやがれ』のなかでこんな文を残している。

「好きな人が服を脱ぐ仕草は何度見てもよいもので...」

 

よいもので!!!!!!これは!!!!!よいもので!!!!!!

いつもなら「早く脱げや!」と思ってしまう冗長なシーンもVRでは大興奮。これは...恋...なのかな?と錯覚してしまうほどのドキドキを味わえる。

 

ここから服を脱いだ後は、オナニーシーンへと入るのだが、ここで問題提起を一つ。

このVR、というより僕が見た3つのVR全てがそうなのだが一貫して絡みが無い。全てオナニーシーンでフィニッシュ(ダブルミーニング)である。なので、こちらの視点は男優のオナニーを見つめる覗き魔に終始することになる。

それはそれで興奮材料の一つになるものだが、やはり絡みが見たい...!

オナニーシーンだけってのもグッドでイナフなのだが、僕たち大人はもうオナニーシーンだけで終われるような初心さは既に遥か昔に捨て去っているのだ。

しかし、どこを探しても(ハンクチャンネル内だけですが)絡みがあるVRは出てこない。確かに絡みってなるとVR世界への没入の難易度がグッと上がるのは確かだ。


あくまで、VRで見れる視点ってのはカメラの視点であることは事実として忘れてはならない。どこまでいってもそこは作られた世界であり、自分自身が海陸くんとSEXできる世界線ではない。そんなものはどこの世界線にも存在しない。

よって、絡みが発生した場合に問題となるのは竿役のちんちんはどうしても自分のものではない、ということだ。自分のそれは屹立しているのは確かだが、VRで見える屹立したそれはカメラマンのちんちんなのである。

ここがメタ視点を入り込ませる余地となってしまう。「これ誰のちんぽや!!」となった瞬間、海陸くんとの淡い思い出は俺のものではなく、映像を撮影しているカメラマンのものであると気づいてしまうのだ。

更に、絡みが発生する以上、こちらも動かねばならない。海陸くんのちんちんをしごいたり、乳首を舐めたりしてあげねばならない。ここにカメラマン(実際の竿役)とのシンクロ率問題が出てくる。

そう、絡みのあるVRの世界へと没入するには、カメラマンとのシンクロ率を上げるしかないのだ。まるでエヴァンゲリオンだ。

エヴァンゲリオンとは人造人間である(ロボットって言うと怒られるよ)。詳細な説明は省くが、エヴァの力を最大限に発揮するためには、パイロットとのシンクロ率を100%に近づけねばならない。VRもこれと一緒で、VRゴーグルを通して竿役というエヴァンゲリオンに乗り込み、シンクロ率を100%に近づけることで力は発揮される。

しかし、現代の技術では恐らくこれが非常に難しいのだ。

なので、絡みのあるVRに挑戦しようとするとダミープラグを使用するしかない。竿役をダミープラグに任せ、自分はトウジが握り潰されるのを眺めるしかないのだ。どうなってんだこれ!なんでなにもしてないのに動くんだ!と思いながら、自分も海陸くんの乳首を舐め続けるのは中々に難しいだろう。

 

製作者側も上記の問題を理解しているからこそ、オナニーシーンのみのVRでいくという英断を下したのだろう。憎いぜ、製作者サイド。

しかし、だからこそ僕はVRの世界に没入できたと言える。グッジョブ、製作者サイド。

 

そして、動画はいよいよクライマックスへ。

遂に海陸くんが、イク...ッ!!

男優がイク時に合わせて一緒にイクなんていうテクニックが通常のAVを見る際でもあるが、このテクニックをVRオナニーシーンで使うと、とんでもないことになる。

その没入感から、ほんとに"一緒にイク"ことができるのだ。その達成感、開放感といったら通常のAVのそれではない。天地開闢に似た衝撃が身体を襲うことを覚悟して欲しい。

 

ただ、その開放感がいつまでも続くわけではない。そうここはVR世界。作り物の世界である。終わりの決められた始まりなのだから、終わらせなければいけない。

終わりとはつまり、VRゴーグルを外し現実世界に戻ることである。ゴーグルを外し、自らのそれを握りながら眺めた久しぶりの現実世界はなんだか、いつもより少し虚しく思えた。何て言ったらいいのかな...とにかく、凄い脱力感があるというか..........

 

ごめんなさい、こういう時どんな顔すればいいか分からないの...